銅板は熱の伝導率が高く、熱に敏感な材料で、
温度差で伸縮する性質があります。
(「あばれ」とも言われます。)
真夏の屋根表面温度は80℃前後になり、
真冬との温度差は90~100℃。
なんと100mで15センチも変動すると言われています。
伸縮すると、屋根面が波打ってしまい、
離れてみてもボコボコするのが見て取れます。
また屋根の伸縮によって屋根材同士を連結するハゼが切れたり、
ゆがんだ屋根面は雨水が浸入しやすくなり
雨漏りの懸念があります。
また熱伸縮の際は室内では、
「ピリピリ」「パリパリ」と屋根全体から聞こえるといいます。
大きな音ではないとしても生活する上で非常にストレスになりますね。
また、一番問題なのが熱伸縮により屋根材を固定する釘の強度が弱まり、
強風により剥離してしまったりすることです。
金属の板が飛んで落下すると大きな事故になりかねません。
熱伸縮は金属の性質上避けられない問題ですので、
抑えるのではなく、熱伸縮しても支障がない屋根材設計を
とることで解消されます。
熱伸縮を抑えるカナメの屋根
カナメの銅板一文字葺きは、縦ハゼの幅を広くとることや、
一枚毎に伸縮軽減工法にて施工しているため、
「切れ」を防ぎます。
横ハゼについても、「S字ハゼ形状」で、外圧に強い構造となっております。
近年の豪雨にも耐え、ハゼからの雨水浸入を防ぎます。
また、もちろん屋根材がきちんと熱伸縮に対応している事に加えて、
素材や屋根材の性質をきちんと理解している屋根業者が
工事するということもとても大切な事です。
カナメは多くの実績と経験から屋根材の性質を考慮した施工を行います。
今後もずっとご安心頂ける伽藍の整備を提供して参ります。
銅板施工例
一覧に戻る