御寺院様、神社様の境内建物の建設事業を行う際、
いくつかの「検査」があります。
工事中や工事完了後のお引き渡し前の検査はもちろんのこと、
工事の準備段階、“材料の検査”を行います。
■材料・木材検査
工事に使用する木材のチェックです。
設計士や工事管理は逐一検査しておりますが、
実際に使用する前に、ご住職様をはじめ、建設委員会の皆様にご覧頂きます。
発注通りの材質か?(檜、ヒバなど間違いないか?)
芯の曲りがないか?
節はどうか?
木材は、切り出してすぐ使うことは出来ず、
よく乾燥させて使わなければなりません。
それによって、仕上がりが変わってきてしまうほどです。
■原寸検査
部材の「原寸」大の検査です。
大抵の木材は、現場に運び込まれる前に、加工場で加工されます。
お施主様にお見せする「設計図」は縮尺されています。
例えば、設計図上で1:60と描かれていると、
設計図上では1センチのものが、実際は60センチなのです。
それを、いくら腕の良い大工だからといっても「カンと経験」で加工はできません。
意匠が命の社寺建築において、
数ミリのズレが、後々の大きなゆがみと成ってきてしまいますから。
原寸大の型紙を書き、それに基づいて加工していくのです。
実物を見ると、実感が沸いてきますね。
下から見ていると、そんなに大きく見えなかった破風板も、
目の前でみるとこんなにも大きいものだったのかとびっくりします。
■既存の材料の再利用
建て替え、再建の場合、
以前の建物で使われていた木材を再利用するケースもあります。
やはり現場では保管が難しいので
加工場でお預かりする事が多いです。
その保管状況や、傷み具合、実際に再利用するにはどのような加工が必要かなど
ご覧頂きながら打合せして参ります。
工事をお任せして頂くからには、
お施主様が納得のいく材料で、感動して頂ける仕上がりにしなければなりません。
工事中はもちろんのこと、準備段階でしっかり行って参ります。
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