御寺院様からお問い合わせを頂くときは、
ほとんどが、何かしら不安材料がある時や、
すでに雨漏りをしてしまっている、など
被害がでてからが多いですが、
その前の段階の
少し違和感がする…
しばらく点検していない…
などの段階で建物を調査することは
被害が大きくなる前に食い止める事ができる対策となります。
カナメではご提案の前には、
建物の状態を確認させて頂く為に
損傷調査を行っております。
プロの調査によって、自分では目に見える範囲や
感覚で感じていた不具合を、
具体的に明確にしていきます。
ではどのような調査を行うのでしょうか?
まずは外観と建物の傾きとゆがみの調査
屋根材の破損・劣化箇所の確認・雨漏りがある場合は、
場所の特定など外観から推測し、
屋根裏へ入る前の確認を行います。
主に建物の軒先、軒裏や外壁面などを目視調査します。
また、地盤の上の建物がどれくらい傾いているのか、
柱が沈んでいるのかを知るために
様々な機械を使用して計測します。
「下げ振り」という機械では重りを下ろし、
垂直からどれくらい差があるのかで
建物の傾きを測定します。
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「赤外線レベル定規」では、垂直水平のレーザーラインを元に
傾き・ゆがみを計測します。
目視だけではなく計測器を利用して
数値的なデータを取ります。
屋根裏へ上がっての調査
目視やデータを取った後、実際に建物の状況を目視で確認します。
「木が腐っているか」、「雨漏りがあるのか」問題点を探っていきます。
実際に屋根裏を見てみると、
室内では異常がなくても、雨水が屋根裏まで侵入していたり、
動物の侵入により糞尿被害があったり…など、
調べてみると、意外なものが発見されることも。
屋根裏の暗いところから屋根材の裏側を見ると、
光が入ってくるところがあると、瓦のズレなどの隙間が見つかることも。
また、雨染みなどを辿っていくとおおよその雨漏り箇所の予測が出来ます。
時には床下に入って点検・調査することも
基礎改修・大改修の工事を行う場合は、床下に入って
柱や土台を確認します。
神社仏閣は床が高い事が多いので向拝の階段下部分から入ったり、
畳とその下の床を外して下に入ったりします。
住宅などでは水回りを中心に湿気が多くなり、カビや腐りが発生しますが、
本堂などは住宅とは異なり、お風呂など水回りの施設がないことが多いです。
しかし、建物近くに池や山、近くに海があったりする場合が多いので、
風通しが悪いと湿気がたまりやすくなり、カビなどに繋がります。
普段からカビのニオイが気になる…
畳が湿気っている気がする…
など前兆がある場合はしっかり見て貰いましょう。
また、シロアリなどの被害にあっていないかなども確認します。
シロアリに関してはこちらの記事をご覧下さい。→
プロの目で隅々までしっかり点検
お寺の建物は住宅に比べて築年数が長く木造建築が多いので、
上記のように、屋根裏や床下など、
目に見えない部分でも傷みがでている事があります。
改修というと、外壁や屋根など表面だけを整えがちですが、
内部の構造までしっかり点検して、
長持ちする建物にしなければなりません。
もちろんカナメでは無料で損傷調査を実施しておりますので、
気になる部分がある場合は、お気軽にご相談下さい。