日本では17の世界文化遺産が登録されています。
2017年に「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群(福岡県)が登録となったばかりです。
この17の世界文化遺産のうち、神社仏閣に関連するものは9件あります。
城郭も含めると11件。
その財産を次の世代にも、その次の世代にも残す為にも
防犯対策は万全ですか?
最近では御朱印ブーム、座禅・写経等の人気やスマホゲームの影響から檀家様やご近所の方以外にも参拝客や観光客が訪れる事が多くなっています。
開かれたお寺・神社には欠かせない事ですが、
反面“誰でも”境内地に入る事ができてしまいます。
■多発する寺院・神社の犯罪
昨今、物騒な事件がメディアを賑わせています。
・油状液体被害
・放火
・賽銭泥棒
・落書きなどのいたずら
・お墓などのお供え物の窃盗
など、他人事ではないと感じていらっしゃると思います。
平成28年に発生した刑法犯認知件数は約1万2千件。
その中で、神社仏閣への侵入窃盗被害の認知件数は、全体の約3%にもなります。
数にして350件ほどです。毎日、日本全国のどこかの神社仏閣で
窃盗被害に遭っているということになります。
■寺院・神社の火災発生状況
平成28年に起きた建物火災20,964件のうち、寺院・神社は84件。
そのうち放火が原因とされたものは26件と約30%にのぼります。
神社仏閣ではこれまでの長い歴史があり、
宝物が奉納されている場合が多いので受け継がれたものが
一瞬で消えてしまう恐れがあります。
以前、愛知県の徳川家にゆかりがある御寺院で全焼する事故が起きています。
誰にでも門戸を開いている分、対策の必要性が注目されているのです。
■防犯対策
上記のような状況から、当社でも、工事の際に防犯に対するご要望を伺うことが増えています。
その際は、防犯カメラの設置、赤外線センサー等のご提案をさせて頂きます。
防犯カメラは住宅と同様、ダミーの場合もあります。
赤外線センサーは、侵入者を察知するといち早くお知らせが届きます。
犯罪者を捕らえるというよりは、
犯罪を未然に防ぐという意味で大変効果的ではないでしょうか。
もちろん、セキュリティ会社が行っている寺院・神社向けのサービスもあります。
■防燃対策
以前、屋根改修工事をさせて頂いた善光寺 東海別院様ですが
“防燃工事”もさせて頂いております。
防燃工事とは、耳慣れないかもしれませんが、
木材などを「燃えにくくする」工事。
実際に、防燃水を染みこませた新聞紙を持って
火を付けてみると、黒くススが付きますが燃えることはありません。
新築などで、利用する木材に染みこませるのが一番効果的ですが、
既にある建物に吹き付け塗布でも十分な効果が期待できます。
後継者不足から複数の寺院を兼務する事も増加傾向にありますし
神社の場合は無住の場合が少なくありません。
境内地も広く、死角になりやすい場所も多くある神社・仏閣。
寺院・神社向けの保険サービスもありますが
失われたものは取り戻せません。
受け継がれてきた歴史をまもり継ぐため、
また、訪れる方の安全、またその地に住まう方の安心のために
防犯対策を考えてみるのは如何でしょうか。
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