施工事例妙林寺様改修
東日本大震災から4年
お檀家様と共に復興
工事内容
- 本堂:震災復旧・屋根改修
- 客殿:再建(設計・屋根工事)
- 天台宗 妙林寺様
- 福島県須賀川市
本堂:震災復旧・屋根改修
工事前の御本堂
当初の工事計画は老朽化した本堂の修繕と耐震化を兼ねた瓦屋根から銅板屋根「カナメ和瓦葺き(カナメルーフ)」への葺き替えでした。
しかし…
工事着工直前の2011年3月11日、東日本大震災が発生し状況は一変しました。
屋根瓦は崩落し、室内にも甚大な被害が及びました。
震災直後の異常な資材・人員不足の中、御寺院様をはじめ、檀家様の多大なるご理解ご協力のもと、同年2011年の12月に無事に工事を終えお引き渡しをさせて頂けました。
内陣・外陣共に被災箇所を修復し、屋根は軽量金属瓦「カナメ和瓦葺き(カナメルーフ)」への葺き替えを致しました。
木造構造部においては既存の柱を活かしつつ、老朽化・震災で被害を受けていた柱は新しい物に交換をさせて頂きました。工事直後は木材の交換場所がハッキリとしていますが、年数経過により落ち着いた色味に変わり全体に馴染んでまいります。
客殿:再建(設計・屋根工事)
震災による被害が大きかった客殿は建て壊し、新たに再建となりました。
客殿再建では、設計と屋根工事をカナメが担当させて頂き、建築工事は地元のゼネコン様が工事を行いました。
御寺院様の優しい心配りを設計にも反映し、玄関横にはゆったりとしたスロープを設置し、玄関横には休憩スペースも設けられています。室内は自然光を十分に取り入れ明るい空間を演出しております。
震災からの復興への歩み
東日本大震災から4年が経過し、客殿の再建も終了した2015年6月に
御寺院様が実施された記念法要の様子です。
法要に合わせ本堂前の特設舞台では奉納特別狂言会も催されました。
演目は古典「末広がり」と「棒縛り(ぼうしばり)」が上演され、コミカルな動作で大人から子供まで大笑いに包まれた、とても素敵な落慶法要でした。